【インタビュー】ハイベロシティ和泉氏に聞く― Facebookページのタイムライン化について ―

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これまでにPickUp!アプリのコーナーでもいくつかのFacebookアプリをご紹介させていただいているハイベロシティ社の「Hivelo Social Apps」。導入されているFacebookページ数も32,000ページを越え、お世話になっているFacebook担当者の方も多いのではないでしょうか。3月30日より強制的にFacebookページがタイムライン化されるという米国fMCでの発表を受け、同社の今後の方針や事業展開について、株式会社ハイベロシティ 取締役CTOの和泉裕臣氏にお話を伺いました。
―― ハイベロシティ社がFacebookアプリを作り始めた経緯について教えてください。
みなさんにはFacebookアプリでお馴染みかと思いますが、もともとは2004年8月に設立したWeb制作会社です。Flash系に強かったので、2010年頃から自主サービスとしてソーシャルアプリケーションに取り組んでいこうという流れになり、最初はGREEやMobageに対するソーシャルゲームをたくさん出していきました。でもなかなかうまくいかず、もっとブルーオーシャンなところはないかと探して辿り着いたのがFacebookだったんです。
―― 当時はまだ日本でFacebookが流行るかどうか微妙な時期だったのでは?
そうですね。2011年の始めでしたので。しかもHivelo Social Appsの原型を作り始めたのが、FBMLからiFrameへの変遷の最中でした。まずは「ShowRoom」という商品紹介アプリを作り、追加で5本ほど用意して、正式リリースしたのが2011年6月です。装飾的な意味合いが強く、ストックできないような情報を置いておくためにちょうどいいもの、FacebookページをWebサイト化するために最適なものを作ろうと、個人アプリではなくFacebookのタブアプリにターゲットを絞りました。
―― Hivelo Social Appsを開発する際に気をつけていることは何ですか?
アプリケーションとしても、利用者にとっても、極力簡単なものになるようにしています。例えば「ShowRoom」と「WelcomeHTML」は見せ方を変えているだけで、ひとつのアプリケーションにもならないわけではありません。ですがあえて切り離すことによって、使用目的が明確になる。ユーザーにとっては、使い方が直感的にわかることが非常に重要なんです。
―― Hivelo Social Appsの特長は”簡単・無料”以外に何がありますか?
Facebookページと個人を繋ぐ役割も果たしたいと思っているので、「JobNote」と「Campaign」アプリはコーポレーション用とユーザー用に分かれています。個人用のアプリケーションを別で用意することにより、Facebookページを横断して見ることができるメリットがあります。
―― Hivelo Social Appsの導入者数を教えてください
3月6日現在で提供しているアプリケーションは17種類あるのですが、全アプリケーションのインストール数を合わせると78,100、導入されているFacebookページ数は32,200にのぼります。英語とスペイン語でも提供しているので、海外からの利用も考慮すると、少なく見積もって国内シェア30%と申し上げておきます。
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―― Hivelo Social Appsはすべて無料ですが、マネタイズはどこで?
当初は有料のアプリケーションで考えていたのですが、決済部分が追いつかず全て無料で提供することにしました。現状、マネタイズはすべて受注です。お問い合わせベースでHivelo Social Appsの広告を非表示にしたり、アイコンを変更したりするサービスを月額1万円〜提供したり、Facebookページのコンサルティングやセミナーのプランも用意しています。これに加え、近々リリース予定なのが「HubSynch(ハブシンク)」というマルチ決済プラットフォームです。
―― HubSynchについて教えてください
PASMO/SUICA/EdyのようなNFC決済はそのほとんどがオフラインでしか使えない、逆にPayPalのようなものはオンラインでしか使えないですよね。”マネーとバリューのハブであり、オンラインとオフラインのハブとなる”というコンセプトで開発したのがHubSynchというソリューションです。最初はF-commerceアプリとしてHivelo Social Appsのオプション的な位置づけでリリースしますが、ゆくゆくはHubSynch単体で提供していく予定です。
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―― 今回発表されたFacebookページのタイムライン化をどのように受け止めましたか?
Welcomeページがなくなるというところまではわかりませんでしたが、Facebookページがタイムライン化されるというのは想定の範囲内でした。導線をしっかり作らないといけなくなりますが、Facebookページアプリ自体がなくなるということではない。会社としての全体的な方針は変わりませんよ。これからもFacebookアプリを提供していきます。
―― Facebookページの担当者が気をつけるべきことは?
トップ画像の下にデフォルトで表示されるタイルアプリは2つだと認識しておいた方がいいし、Facebookアプリへの導線をあのリンクだけに頼るのは難しいと思っています。今後は”直リンクで飛ばす”ということをやっていかないといけないですね。Facebookのスポンサー広告やポストするコンテンツに、誘導したいアプリページのリンクを貼るということです。加えて、タイムラインになることで、好きか好きじゃないかという感性の問題になってきました。個性が主張できるので、発揮していかない手はないですよね。ひとつひとつの商品に愛情がある企業であればあるほど、Facebookは有効なツールだと思います。
―― 今後はどのようなアプリを提供されていく予定ですか?
今まで以上にタイムラインを質的に向上させていくことが重要になってくるので、それを支援するアプリケーションを出していきたいと考えています。これからは何と言っても写真系。Pinterest やFlickr、Picasaといった写真サービスと繋ぎ込んだアプリなど、写真系は充実させていきたいです。オープングラフやタイムラインアプリに対応することで、ギャラリーとニュースフィードを連携させながら導線を張っていきたいですね。もうひとつはF-commerce。ずっと参入しようとして作っていたが、ページタブアプリの形では難しくなってくると思うので、うまく形を変えて取り組んでいこうと思っています。
―― 最後に新Facebookページで有効なアプリは何でしょうか?
Facebookページを訪れたユーザーが「いいね」を押しているかどうかというのは、仕様が変わっても裏側でデータを取ることができます。「いいね」を押していなければインストールできないという導線はそのまま使えるので、「いいね」を増やす施策として”スマートフォンに対応した個人向けの診断系アプリ”はこれまで以上に有効になってくると思います。
インタビューを終えて
Facebookページのタイムライン化に対する反応を見ていると、”これからはマーケティング活用が難しくなる”と重く受け止めている方、”レイアウトやサイズが変わるだけでしょ?”と軽く受け止めている方、”これこそ本来のコミュニケーションの姿だ”と冷静に受け止めている方の3タイプに大きく分けられるかと思います。いずれにせよ対応するしかないのですから、少しでもポジティブな気持ちで運用を続けていきたいものですよね。今回アプリ開発会社の視点からお話を伺って改めて感じたことは、タイムライン化したFacebookページでもFacebookアプリは運営者にとって強い味方になってくれるということです。当面はみなさん試行錯誤が続くかと思いますが、新しいFacebookページにぴったりなアプリをこれからもご紹介していきたいと思います。

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Satoshi Saito
Rex編集長 ソーシャルメディアだけでなく、コンテンツマーケティング、特にBtoB向けのコンテンツマーケティングのコンサルティングを展開。ビジネスモデル開発のフレームワークを使ったワークショップなども開催している。

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