ネタ探しからの脱却を — 2013年のソーシャルメディアマーケティングを考える

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あけましておめでとうございます。
みなさまはどのような年末年始を過ごされましたか?
今回は長期休暇ということもあり、私は関西の実家へ帰省するついでに、岡山県へ1泊旅行に行ってきました。
実はこの旅の中に、2013年のソーシャルメディアマーケティングについて考えさせられるポイントが詰まっていたので、少し長くなりますがご紹介させていただきたいと思います。
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今回の旅行は、B’zが大好きな夫の熱望によるもので、岡山県津山市にある稲葉浩志さんの実家「イナバ化粧品店」へ行くためでした。
津山から車で20分ほど走ったところには、美肌の湯で有名な「美作温泉」があり、昨年なでしこジャパンで大活躍した、宮間選手や福元選手が所属する「岡山湯郷ベル」の本拠地もありますが、イナバ化粧品店のある岡山県津山市は、日本のどこにでもある普通の田舎です。
高速道路で2時間ほど走れば移動できる関西でさえ、「津山に行って来る」と言うと、「どこそれ?」もしくは「なんで?」と返ってくるようなところなのです。
津山の名物を強いてあげるなら、ご当地グルメの祭典「B-1グランプリ」で毎回上位に入賞している「津山ホルモンうどん」があることくらいでしょうか。
さらにイナバ化粧品店は国道から外れた旧出雲街道沿いにあり、車がすれ違うのもギリギリな細い道に面しています。
近隣には「昔はお店をやっていたのかな?」という旧家が立ち並ぶばかりで、お世辞にも活気があるような場所ではありません。
しかしイナバ化粧品店に一歩入ってみると、年末にもかかわらず、小さなお店の中には店員さんが3人とお客さんが常に10人弱はいるのです!
これって、すごいことではありませんか?
確かにファンにとっては、好きなアーティストの実家へ行けるだけでも貴重なことなのかもしれませんが、イナバ化粧品店には「B’zファンなら一度は行っておかないとダメでしょう」と言わしめる、たくさんのしかけが用意されていたのです。
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①稲葉ママのキャラクター
お店に入ると、稲葉さんの実母である”稲葉ママ”が「どうぞ奥まで入ってねー」と優しく声をかけてくれます。それは化粧品を使わない男性であっても同じ。付き添いで来た男性が外で待っているのが見えると、「遠慮せずに中に入れてあげてー」という声をかけています。化粧品店はなかなか男性には入りにくい場所だと思いますが、稲葉ママのおかげで居心地の悪い思いをすることもないんだろうなと思いました。
さらに、稲葉ママは「いっしょに写真撮る?」と自ら声をかけ、世間話をしながら訪れたファンと一緒に写真を撮ってくれます。せっかく津山まで行ったのですから、実際に行かないと会えない人と直接話ができて、記念に写真も残せるというのは大きな付加価値になりますよね。そんな稲葉ママのキャラクターが多くのファンを呼び寄せているようで、稲葉ママの誕生日には全国各地からたくさんのお花やプレゼントが届くそうです。
②化粧品店の中にB’zコーナー
店内の奥にはB’zコーナーがあります。稲葉さんの幼少期のアルバムが置いてあって自由に見ることができたり、B’zのライブ映像が流れているテレビがあったり、デビュー時からの雑誌や新聞の切り抜きを集めたスクラップブックがあったり、全国から訪れたファンがメッセージを残せる大きなノートとペンが用意されていたり・・・。ファンならテンションが上がらないはずはありません。
ファンのメッセージを覗いてみると、「B’zの限定ライブチケットが当たって、九州から東京へ移動する途中に寄りました!」「やっとイナバ化粧品店に来れました!今回5回目の訪問です!」なんて熱い人もたくさん。ファンの力ってすごいです。
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③たくさんのオリジナルグッズ
イナバ化粧品店でひとつでも商品を購入すると、稲葉さんの写真入りのメンバーズカードを作ってもらえます。さらに商品を入れる紙袋にも稲葉さんの顔のイラスト付き。商品には稲葉さんの生写真付きのものもたくさんありました。
“ここでしか手に入らないプレミア感”というのは、商売をする上で大切だなと改めて思いました。
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今回のエピソードを通じて私が伝えたかったのは、「コンテンツを作るのは、ソーシャルメディアのためではない」ということです。
「今度はどんなネタを投稿しようか?」ということだけに頭を悩ませて、ネタ探しに必死になってはいませんか?
コンテンツとは、その場限りのネタを指すのではありません。
コンテンツは、リアルな店舗やサービスを運営する中で、経営上のマーケティング施策の一環として、生み出すべきものなのです。

昨年普及したスマートフォンによってチェックインへの抵抗も減り、2013年はO2Oを意識したマーケティング施策が活発になって来るでしょう。
仕掛けたコンテンツが、ファンや顧客の興味・関心を惹き付けるものであれば、自ずとソーシャルメディアで拡散される結果となるはずです。
イナバ化粧品店は極端な例でしたが、このように「自社の強みを伸ばし、最大限に活用する」という経営戦略の根本に立ち返れば、田舎というかなり不利な環境さえも、乗り越えられる可能性があるということを感じていただけたのではないでしょうか。
私が言うまでもなく、コンテンツを生み出すことは、一朝一夕でできることではありません。
そのために少しでもヒントとなるようなツールやサービスを今年もご紹介していきたいと思いますので、2013年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

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Satoshi Saito
Rex編集長 ソーシャルメディアだけでなく、コンテンツマーケティング、特にBtoB向けのコンテンツマーケティングのコンサルティングを展開。ビジネスモデル開発のフレームワークを使ったワークショップなども開催している。

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