日本生命 VS ライフネット生命

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こんにちは。今回は生命保険業界、それもいわゆる大手間の競合でなく、ガリバー VS 新興勢力、という視点でこの2社のFacebookページを比較してみたいと思います。国内での保有契約高ナンバーワンの日本生命と、既存の生命保険との差別化を意識し「わかりやすく安い保険」を追求するライフネット生命、その違いはどれくらい投影されているのでしょうか。

バースデーウォールアプリをメインに据えた日本生命

日本生命
日本生命トップページ。まずはアプリ利用のために「いいね!」を求められます。
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「いいね!」後はこんなポップなアプリページに遷移します。
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プレゼントやデザインを選んでメッセージを入力するとこんなFlash形式のムービーを送ることができます。
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送る人を選ぶときに全員から選択なのがちょっと使いづらいですが、あらためて「誕生日」というのは誰にでも関係のある、言ってしまえばキラーコンテンツなのだな、と感じました。その反面、保険への加入などには直結しづらいと思うのですがもう少し目的・意図を探ってみます。それではウォールを見てみましょう。
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業法による規制が強い業界にしては意外?なくらい頻繁に投稿があります。ざっと見た感じでもほぼ毎日何らかの投稿があります。ファンも7,530人もいてコメントこそ少なめ(毎回数件程度)ですがコンスタントに「いいね!」を獲得できているようです。運営チームの方々の写真も投稿されており、いろいろ試されている印象を受けます。

顔が見える&企業からのメッセージを重視したライフネット生命

ライフネット生命
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トップページから代表者メッセージ、運営チームメンバーの氏名&写真と「顔が見える」感の強い構成となっています。単に顔が見えるだけでなく、既存の生命保険と何が違うのか?どこに問題意識を持っているのか?などについても具体的に語られています。以前話題になった付加保険料率の公開も、この文脈の中では当然のことだったのかもしれません。
意外におもしろかったのが「ライフネットの輪」というアプリです。
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自分のプロフィールや友だちリストをもとに、ライフネット社員との共通点を数値化し「ライフネット指数」として出してくれます。ちなみに私は80%でした。よく見てみると同じ年代の方がたくさんいる点が貢献しているようでした。保険加入促進よりリクルーティングが目的なのでは?と思ってしまうアプリです。
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今度はウォールを見てみます。ファン数は2,562なので日本生命の1/3程度で、日生に比べるとカジュアルな投稿が多いですね。投稿ごとのリアクションは日生より少なめで「いいね!」が多くて20人、コメントはあるかないか、というレベルです。ちょっと少なすぎる気がしたのですが、もしかしたらファンになる人の層に偏りがあるのかもしれないのでは、と考えました。私の友だちのファン状況だとライフネットの方が断然多く、年齢や業界の近い人からの支持を受けているように見えます。友だちやファンになっているページが多く、投稿が目に付きにくくなっているのかもしれません。
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比較してみて感じたこと

2社のFacebookページを比較してみましたが、真っ先に感じたのが「商品に関するコンテンツがない」という点です。おそらく保険業法上の理由のためだと思いますが、これがかえってコミュニケーションに集中できる環境となっているようにも感じました。一言で「コミュニケーション」といっても、日生のような企業イメージに添った投稿もあれば、ライフネットのように社員の顔やブログを前面に出して「働く場所」としてもリアルな共感を得ようとするような違いがありました。
実は、今回2社のページを見るまでは、「商品力・安さを武器にクチコミで評判を広げる」というスタンスのライフネット生命が有利かな、と予想していたのですが思わぬ理由で外してしまいました。ソーシャルメディア上での表現に規制がある場合の代替案については両社とも決定打がない印象でしたが、そうなると元々の知名度がある日生のほうが多媒体での露出に比例してファンを獲得できた、という仮説もあり得そうです。
ただ、今回はレアなケースですが、「商品・サービスの内容や価格など、本来ソーシャルメディアでアピールしたい差別化ポイントが使えない」ということを想定し、他に何が違うのか?社風なのか働き方なのかetc・・について考えることは自社の強みを整理する上でいい機会になるのでは、と考えました。「思い切ってリクルーティングの場にする」「テレビCMで公開しているコンテンツのアーカイブの場として」「サービスと直接関係ないアプリを試してみる」「関連業界のニュースを共有し興味を高める」などなど、今まで考えていなかった打ち手が見つかるかもしれません。ページ運営にすぐに役立つものではありませんが考える上での枠組みとしてご参考いただければと思います。

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Satoshi Saito
Rex編集長 ソーシャルメディアだけでなく、コンテンツマーケティング、特にBtoB向けのコンテンツマーケティングのコンサルティングを展開。ビジネスモデル開発のフレームワークを使ったワークショップなども開催している。

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