醤油というテーマでどれだけソーシャルメディアを活用できるのか?ヤマサ VS 正田醤油

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こんにちは、ベーシックの有賀です。
今回は食品の中でも最もポピュラー、ある意味コモディティ的と言える存在の醤油のFacebookページを比較してみます。
存在が身近すぎて、いまさらFacebookページで何やるんだ?という感もありますが、逆に言うと、誰にでもなじみのある食材・商材、という「醤油らしさ」を活かした関係作りに期待しながら見ていきたいと思います。

ヤマサンのキャラで押し切るヤマサ

こちらは「鮮度の一滴」のFacebookページとなっています。
醤油の魔術師(ヤマサ醤油 鮮度の一滴)
アクセスすると、のっけからキャラの濃そうなお兄ちゃんがでてきます。
これが、Facebookページ全体を通じて登場する「ヤマサン」なのですが、ウェルカムページは軽めのマンガ形式となっていてついつい読んでしまいます。読み終わる頃にはヤマサンのキャラも無理なく理解?できるようになっていたのが驚きです。
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以前から、ウェブマーケティングの世界でマンガを取り入れるという手法はポピュラーになりつつありましたが、これをFacebookページの、しかもウェルカムページに持ってくるというのは珍しい手法です。
ウォールではヤマサンをはじめとした登場人物(商品開発およびマーケティング担当)が入れ替わりで醤油のちょっとしたトリビアや思わず作りたくなる醤油を使ったレシピを紹介しています。このレシピが尽きない感じこそ、醤油の強みというかオールマイティさを示していますね。
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中にはこんな、ノート機能を利用した開発秘話コンテンツもあったりして、奥の深さを感じさせます。
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現在は4942人のファンがいて、1%弱のリアクションが毎回得られているようです。料理紹介系の投稿の人気が高いようなので、このへんが今後の足がかりになってきそうです。この商品を使う理由を示しつつレシピコンテンツ化するのもの面白そうですね。
さらに、実は「秘伝の技レシピ」というコーナーもあります。
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いつもの調味料と組み合わせる「ちょい技」をはじめ思わず作りた良くなる「焦がし醤油」レシピまでいくつか紹介されています。よく考えてみると「レシピ×醤油」というのは生活する中でも登場回数の多いシーンです。醤油を使うシーンは日常の中でもしょっちゅうあるからこそ、Facebookページでの関係づくりが活きてくるのでしょう。
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そして極めつけは販売コーナー。Facebook限定商品のハードケースなど、醤油に好きなだけこだわれるラインナップ。
ページ全体を通じて「醤油ど真ん中」を攻めてきているのをひしひしと感じさせる運営スタイル、コンテンツになっています。

アイデア重視の醤油スタジアム

みんなの醤油スタジアム
こちらは正田醤油のFacebookページ。
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ここから外部のイベントページに誘導しています。
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料理×アレンジ醤油、という形式で新しい醤油のアイデアを提示、これに人気投票をするというイベントになっています。実際に商品化されることを前提としていることもあり、どれもみなリアリティのあるアレンジです。個人的には「焦がしバター醤油×お餅」なんてのはすごい期待できますね。
アレンジ勝負になってしまうので醤油としてのこだわりは出しにくいですが、誰もが親しんでいる調味料だからこそ新商品開発のアイデアも出やすい、とっつきやすいという利点があるのでしょう。イベントページのキャラクターたちは、キャッチーで醤油っぽくない?テイストですが、イベントらしさを出す一助になっているようです。
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そしてこちらがウォールです。ファン数は2526人ですが、反応率はヤマサより高いようです。ちょうど今はイベント開催中ということで獲得したファンのさらなる巻き込みに期待したいところです。

商品開発のサイクルにおいて「顧客とのコミュニケーション」をどう位置づけるか

今回ピックアップしたのは、食品の中では超ポピュラーである意味差別化が難しいともいえる「醤油」のFacebookページでした。両者ともに「醤油は醤油なんだけど、自社ならではの違いをどう出していくか」という思いが根底に感じられました。とはいえやっぱり違いはあって、
ヤマサ鮮度の一滴:
正統派の「醤油の味」にこだわる中でどんなアプローチができるか。普段何気なく使っている商品について、「実は〜なんです」というトピックで認知を上げつつ、レシピや料理コンテンツで「食べたい・料理したい」気持ちを促進。
「ヤマサとユーザー」という1対1に近い関係をしっかりつくりアプローチするという狙い。
正田醤油:
「醤油」というポピュラーな商品を土台に、組み合わせアイデアを提示・イベント化することで誰でも参加しやすい環境を作った。ハードルを下げることで、参加者からその友人へと波及する効果を活用するという狙い。
という若干のスタンスの違いが感じ取れました。ただこれだけだと、パッと見は「正統派 VS 邪道」のようにもみえてしまいますが、実はこの両者フェーズが違うんですよね。
ヤマサ:満を持して開発した商品について、どう顧客とコミュニケーションするか
正田醤油:今までの醤油の殻を破る商品を開発すべく、アイデアを募る
というわけです。同じような商材を扱っていても、全体的な展開の中どんな役割をFacebookページに持たせるか、という点でコンテンツやコミュニケーションの仕方が異なる、という事例だと思います。
新商品を企画・開発・販売する上で、「どのフェーズでどういう目的を持ってユーザーとのコミュニケーションを発生させるか」はできるだけ具体的にイメージし仮説化して運営に臨んでいきたいものですね。

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Satoshi Saito
Rex編集長 ソーシャルメディアだけでなく、コンテンツマーケティング、特にBtoB向けのコンテンツマーケティングのコンサルティングを展開。ビジネスモデル開発のフレームワークを使ったワークショップなども開催している。

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