ムーニーのFacebookページから学ぶ「ファンにとって有益な情報」よりも大事なコト

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Facebookページの投稿内容を考えているときに「ファンにとって有益な情報は何だろう?」「ファンに共感してもらえる投稿は?」という問いをしたことはありませんか?
私自身もそう考えがちだったのですが、この問いには大きな落とし穴があることに気づきました。
きっかけとなったのはユニ・チャームの紙おむつ「ムーニー(moony)」のFacebookページ。現在ファン数が約24,000人いるのですが、毎回の投稿には「いいね!」が2,000~4,000件つき、シェアされ、多くのコメントが寄せられている大人気ページです。
今回はこの事例から、読み手の深い共感を生み、絆を築いていくFacebookページ運用の核に迫りたいと思います。

有益な情報よりも寄り添うことが大事

お母さんになったばかりの人にとって、『子育て』は慣れないことや、戸惑うこと、場合によっては自分を責めてしまうようなシーンが多いのだと思います。
ムーニーのFacebookページでは、そんなお母さんたちを励まし、前向きにするような投稿がたくさんあるのです。こちらの投稿をご覧ください。
ムーニー  - コピー (2).jpg
自分を責めなくてもいいんだという気づきや、大変な日々のなかで子育ての喜びに目をむけるきっかけになりそうですよね。これらの投稿に救われた人も多いのではないでしょうか。
では、どうすればこのような投稿を生み出すことができるのでしょうか。想像するに「お母さんたちに何をプレゼントできるか」という視点があるように感じます。
Facebookページを運用していると、ついつい「ファンにとって有益な情報は何だろう?」「ファンに共感してもらえる投稿を考えよう」という発想になりがちです。しかし、そういった視点ではいつまでたっても本当にファンに寄り添った投稿にはならないのではないかと考えます。
「ファンに」ではなく「誰に」を具体的にし、「どう思ってほしいか」ではなく「こちらがプレゼントできるものは何なのか」という視点が重要なのではないでしょうか。

質問を通してコミュニケーションを活性化

ムーニーでは質問や投げかけをすることでも、お母さんたちとコミュニケーションを取っています。
「コメント歓迎!」という見出しで始まり、子育てにまつわる経験を質問をするコーナー。コメント欄には多くの書き込みがされています。
ムーニー moony(4) - コピー.jpg
ここではファンに質問をする際に真似したいポイントが3つ見られます。
1つめは、まず自分の話から紹介すること。自分の話を先に提供することで、読んでいる側も「私の場合は…」と話し始めたくなる心理が働きます。同時に、自分の話は具体例になるので、どんなことをコメント欄に書けばいいのかがイメージしやすいのです。
2つめは、ちゃんとお願いするということです。ただ単に質問したり、投げかけたりするだけよりも、最後にしっかり「ぜひコメント欄へ書いてください」ということを明示したほうがウェルカム感やお願いの気持ちが伝わり反応も多く得られます。
3つめが、共感の気持ちを伝えながら返事をすること。これはムーニーの投稿全てにおいて共通していることですが、ファンからのコメント一つひとつに共感の気持ちを添えた丁寧な返事をしています。

Facebook上で口コミを発生させる

先ほど紹介したお母さんたちへの質問ですが、子育てにまつわる質問投稿にまじって、製品へのレビューをお願いする投稿も見られます。
ムーニー moony(3).jpg
Facebook上で製品のレビューが「書き込まれる」と、書き込んだ人の友達のニュースフィードにもこの記事が表示されます。そして友達のなかには「ママ友」もいるであろうことを考えると、信用度の高い口コミを効率的にターゲットに届けていることになります。
これは宣伝効果が高そうですよね。でも、こういった投稿にポジティブな書き込みをしてもらえるのも、日々お母さんたちに寄り添った投稿をして関係性が築けているからこそです。
また、数日後にはキャプチャ右にあるようなレビューのお礼投稿もしています。日々の質問投稿の延長線上でさりげなく製品へのレビューのお願いをするところから、事後のフォローまで、一連の投稿の流れに計画性がありますよね。

誰に何をプレゼントできるのか

このページは投稿の設計や細かいテクニックまで学ぶところが沢山あるのですが、何より素晴らしいのは投稿に込められたお母さんたちへのメッセージです。
日々忙しくしているお母さんがFacebookを開けたときにムーニーの投稿に出会ったら、子どもにも自分にも、そして他の人にもちょっと優しくなれる気がします。
そんな素敵な『変化』のきっかけをプレゼントしているからこそ、結果的に読み手の深い共感を生み、絆を築くことができているのではないでしょうか。
もちろんFacebookの担当者が子育て経験者だからこそ、お母さんたちと同じ目線のコンテンツを考えられるということも大きく影響しているでしょう。
ムーニー moony(4).jpg

▲Facebook担当者交代時のファンへのメッセージ

でも、「ファンにとって有益な情報は何だろう?」「ファンに共感してもらえる投稿は?」という発想からだと、調べたらどこにでもありそうな子育てについてのノウハウや知識といった投稿は思いつくかもしれませんが、ムーニーほどに深い共感を呼ぶようなコンテンツを生み出すのは難しいように感じます。
自分はFacebookを通じて「誰に何をプレゼントできるのか」という視点を持つことが、絆を築いていくFacebookページ運用の第一歩かもしれませんね。

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柴 佳織

柴 佳織

ソーシャルメディアコンサルタント。 企業のFacebookページのコンサルティングから、解析・運用支援などを行う。 各種Webメディアでライターとして、Facebookマーケティング関連の記事を執筆。 企業内外でのセミナー講師を務める。主な著書に『Facebookページ販促&集客ガイド 決定版 (得する技)』(技術評論社)がある。

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