2012年、良質なユーザー体験を提供しFacebookで関係を構築しよう

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明けましておめでとうございます。株式会社TAM加藤です。
2012年初回の記事ということで、今年の展望、こういう風に意識してがんばっていきます!といった抱負みたいなものについて書ければと思います。
昨年、FacebookはF8 Developers Conference[Facebook開発者会議]で、Timeline(タイムライン)、Open Graph Betaの公開などを行ない、全世界のユーザー数が8億人を超えた事を発表しました。また、その発表の壇上でFacebook CEOマーク・ザッカーバーグは「ユーザー数の拡大を目標とする段階は終わり、向こう5年間は、アプリとユーザーのつながりが確立されたことで可能になったエンゲージメント(利用度)の深さを重視していく」と宣言しました。
この宣言によって、Facebookはどう変化し企業のFacebook活用はどう変わるでしょうか。

アプリとユーザーのつながりが確立されたことで可能になったエンゲージメント

“アプリとユーザーのつながりが確立された”マーク・ザッカーバーグはそう宣言する背景には以下のような3つの要素があると考えられます。
1.スマートフォンの普及
2.Open Graph Beta
3.新ニュースフィードとティッカー

1.スマートフォンの普及
2011年はスマートフォンが大幅に普及しました。人々は常にスマートフォンを持ち運び活用しています。写真や動画、位置情報、アプリといった機能とFacebookのAPIが組合わさる事で、さまざまな出来事の共有が進むでしょう。
2.Open Graph Beta(オープングラフ・ベータ)
F8で発表されたOpen Graph Betaも重要です。Open Graph Betaとは「USER + ACTION + OBJECT」といった形で”だれがなにをどうした”のかをFacebookに共有する新しい仕組みです。

これまでFacebookユーザーは”なにか(近況やリンク)に対してLIke!””なにか(近況やリンク)をシェア””なにか(近況やリンク)に対してコメント”することが出来ました。アプリ開発においてもこのルールは適応されていた為、アプリを通じてFacebookに共有されるユーザー体験もとても制限されたものでした。
ですが、この新しいOpen Graph BetaによってユーザーはさまざまなACTIONをFacebookに共有することが可能になります。
余談ですが、FacebookはこのOpen Graph Betaに似たとりくみを2007年に発表した事があります。「Project Beacon」と呼ばれるもので、外部のサードパーティであるECサイトと連携し、「USER + BUY + OBJECT」”だれがなにを買った”といった情報をユーザーのニュースフィードに共有するといったもので、今回のOpen Graph Betaの元となるような技術でしたが、ECサイトでの商品購入をシェアするという先進的な仕組みに対してユーザーが大反対運動を起こした為に封印されることとなりました。
5年の時を隔てて、Facebookを使った共有にユーザーの抵抗が少なくなりつつある時期を狙って「Project Beacon」を復活させたという見方もできるでしょう。BUYだけではなく、さまざまなACTIONをアプリ開発者が選択し提供できるようにしたことによって、今回は反対運動がおこることはありませんでした。
3.新ニュースフィードとティッカー
Open Graph Betaと併せてF8で発表されたのがTimeLine(タイムライン)です。TimeLineはユーザーがFacebook上で自分の生涯に関する記録を時系列でまとめることが出来る機能ですが、その反影にあわせるようにFacebookに導入されたのが新ニュースフィードとティッカーです。
新ニュースフィードは、いままでハイライトと最新情報といった形でわかれていたニュースフィードを統合したもので、ユーザーにとって役に立つ情報がFacebookによってスムーズに提供されるようになりました。ティッカーは画面の右上に表示されるもので、こちらは近況だけが表示されるのではなく、自分の友達やフィードを購読している人がなんだかのアクションを起こした時にリアルタイムでアクションが表示されるものです。このティッカーにより、アプリから共有されるアクションがつながりのある人に共有されるようになりました。
簡単にいうと、新ニュースフィードとティッカーの導入によって、企業がFacebookから発信する近況はユーザーに届きにくくなり、アプリを通じて共有されるACTIONはユーザーの目につく機会が増えたといえます。

良質な体験をユーザーに提供しFacebookを通じて関係性を構築すること

Facebookは共感のプラットフォームと言われます。共感を得ることで、「いいね!」や「シェア」、ポジティブなコメントを通じて情報を拡散する事ができます。企業としてFacebookページを開設しファンを獲得しようとする場合、共感される情報を継続的に発信し、ユーザーとコミュニケーションを行ないエンゲージメントを深めるといった施策が重要でした。(今もこれからも重要ですが。。)
こらからは共感に加え、Open Graph Beta(オープングラフ・ベータ)を活用したり、新ニュースフィードやティッカーへユーザー体験を共有してもらうこと。スマートフォンのアプリを通じたリアルタイムなFacebookへのシェア。企業による”良質な体験をユーザー提供しFacebookを通じて関係性を構築する”といった施策が重要になってくると思います。

コモディティ、製品、サービスに続く、第四の経済価値「経験」

JH.ギルニアとB.Jパインは、著書「経験経済―エクスペリエンス・エコノミー」の中で、経済というのは競争原理のもとで、コモディティ(コーヒー豆を販売する)、製品(粉末のコーヒーとして製品化し販売する)、サービス(喫茶店などでコーヒーとして提供する)、エクスペリエンス/経験(コーヒーを通じて良質なユーザー体験を提供する)というように変化してきた。経験というのは第四の経済価値で、コモディティ→製品→サービス→エクスペリエンス/経験の順で価格は高くなり、差別化要素も大きくなるとあります。
この経験経済について、よく例に上げられるのが「スターバックスコーヒー」です。「スターバックスコーヒー」は家と職場の間に「第三の場所(サードプレイス)」を作るというコンセプトを元にユーザー体験を提供してきました。そしてそのコンセプトは店舗のみでなく、WebサイトやFacebookページの活用にも反影されているように思います。
あまりソーシャルメディアに熱心ではありませんが、Appleという会社は良質なユーザー体験を提供することに徹底的にこだわっています。Apple製品を購入された方には分ると思いますが、Macの梱包を開封する作業はまさに良質なユーザー体験です。
すこし話が大きくなったので、話をFacebookに戻しつつまとめます。

まとめ

企業でFacebookを活用を検討されているときに、よく相談されることに「自分の会社はANAやスターバックスではないので共感をえられないのではないか?」「継続的に発信する情報がない」といったことがあります。また、希望として「ファンを増やしたいんだけど、なにか方法はありますか?」という話もいただきます。考えてみると、ANAやスターバックスなど既にブランディングに成功している企業は、ユーザーに対して良質なユーザー体験を提供し、共感を得ることでファンを獲得しています。
ですので、「自分の会社はANAやスターバックスではないので共感をえられないのではないか?」「継続的に発信する情報がない」という会社も”どういった情報を配信するのか”ではなく”どういった良質な体験をユーザーに提供するのか”を考えてFacebook活用に取り組むと良いのではないかと思います。また、そういう良質な体験を生み出すようなFacebook活用の提案が出来ればと思います。
2012年は、そういった良質な体験を共有できる環境が整う第一歩の年になると思います。
TAM加藤ですが、今回の記事をもちまして”Facebookページ運用チェックポイント“での連載をひとまず終了します。今後はRex OneShotに寄稿してまいりたいと思います。ありがとうございました。

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Satoshi Saito
Rex編集長 ソーシャルメディアだけでなく、コンテンツマーケティング、特にBtoB向けのコンテンツマーケティングのコンサルティングを展開。ビジネスモデル開発のフレームワークを使ったワークショップなども開催している。

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